敬語の使い方

「心中お察しします」は正しい敬語か?(和文・英文例)

パンダ

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パンダ

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「心中お察しします」は正しい敬語?

社会で数多くの人と接する機会があります。楽しい時もあれば、急な出来事で悲しみへと突き落とされる場合もあるでしょう。「心中(しんちゅう)」は心の中(気持ち)を表し、「察し」に「お」を付けることで丁寧な言葉になる表現です。身内の不幸や不慮の事故など、悲しい出来事によって意気消沈している相手に対して使う言葉で、「同情する」「ねぎらい」「お悔やみする」など、「相手の心苦しい心境の状態を理解する」意味合いになります。ビジネスシーンで主に使われる言葉ですが、プライベートで使用する場面もあるでしょう。場合によっては、話をする余裕すら無くなっている可能性もあります。「お察しします」は、「詳細の説明は必要ありません」「とても辛いですよね」「とても大変でしたね」など、意気消沈している相手を気遣うニュアンスも含みます。必要以上に話しかけることをせず、「心中お察しします」とだけ伝え、そっとしておく時間が必要となる場面もあるでしょう。相手の精神が落ち着いていない状態で、無理に何かを言ったり行動したりすると、それが逆効果ともなってしまう可能性も否定できません。話しかけて欲しくない・ひとりにして欲しい時は、誰にでもあります。

さらには、取引先の相手が大変な状況の中でも、納品に関して連絡をしなければならない場合もあるでしょう。
・大変な状況である旨の報告を受けました。心中お察しします。そのような中、誠に申し訳ありませんが、期日までのご対応の程よろしくお願い致します。

ここで気を付けておきたい点が3つあります。1つは伝え方です。ビジネスシーンで使う機会が多い言葉ですが、明るいポジティブなイメージで使う言葉ではありません。相手に不快感を与えないよう、状況を判断し、そっと添える言葉として使用する方が自然です。もう1つは、相手が酷く落ち込んでいない・意気消沈していない時に使うのは不自然になります。言われた相手からすれば、「自分が何かしてしまっただろうか?」「何を言われているのか?」と混乱を招きかねません。相手の状況や心境を確かめた上で使う方が、混乱を招くこともなく無難です。最後は、「心中」の読み方です。「心中(しんちゅう)お察しします」と読みますが、「心中(しんじゅう)」も同じ漢字を使用します。こちらは「情死」と同じく、「男女が一緒に自殺すること」を意味する言葉です。ニュース番組などで「心中」「無理心中」の事件報道をメディアでご覧になった人もいるでしょう。「じ」と「ち」の一文字が違うだけで、相手に与える印象が極端に異なり、大変失礼になります。「心中お察しします」を口頭で伝える場合は「しんちゅう」と読み、相手をねぎらい、同情する言葉として使用しましょう。

また、「心中」に似た言葉で「胸中(きょうちゅう)」「ご心痛(しんつう)」「ご心労(しんろう)」があります。「心の思い・胸のうち」を表す「胸中」は、「胸中を打ち明ける」といった使い方があります。「ご心痛」は、「心配で胸が苦しい様子」を表し、お悔やみの言葉として使われます。「ご心労」は「精神的な疲れ・悩み」「気疲れ」「心の疲労」を表す言葉です。これらは、「心中お察しします」とほぼ同じ意味合いで使うことができます。使う場所に困るといった場合は「心中お察しします」で問題はありません。デリケートな場面で使う言葉ですので、使用の際には細心の注意を払いましょう。

一方で、「心中お察しします」と言われる立場になる場合もあり得ます。
・お心遣いありがとうございます。
・お心遣いに大変感謝申し上げます。
・お心遣いに厚く御礼申し上げます。
など、相手に敬意を払う言葉を使用することで、上司や目上の人にでも使える文言となります。身内の不幸や不慮の事故などに限ったことではなく、ビジネスシーンで配慮してくれた人たちへ向けた感謝の言葉としても使用できます。

例文

私たちは、相手とのコミュニケーションのため、普段から何気なく日本語を使っています。ですが、尊敬語や丁寧語、謙遜語の扱い方は、母国語である日本人でも難しく、誤った認識のまま使用している人も珍しくありません。誤った認識の言葉が世間に定着し、正しい使い方に違和感を感じてしまう場合もあるほどです。そんな相手を敬う言葉の歴史文化は、いつ頃から使われていたのかご存知でしょうか?時をさかのぼること8世紀の奈良時代にはすでに使われていたことが、当時の文献で見つかっています。

尊敬語は自分より目上の人や上司に使う言葉で、相手を立てる時に使います。
・言う=おっしゃる
・食べる=召し上がる

丁寧語は、相手を問わず、内容を丁寧に伝える言葉です。
・言う=言います
・食べる=食べます

謙遜語は、自分がへりくだることで相手を立てる言葉です。
・言う=申し上げる
・食べる=頂戴する

種類が多く、使い方も様々な日本語ですが、そもそもは「相手を立てる・敬う」言葉です。社会人のマナーとして知っておきたいものです。「心中お察しします」の言葉は、親族の不幸などの「訃報」に限定された言葉ではありません。精神的に追い詰められた時やひどく落ち込んでいる時、うずくまってしまい、かける言葉が見つからないという時にも「心中お察しします」と使うことはできます。
・資料の不備によりプレゼンが失敗になったとのこと、心中お察しします。
・急なプロジェクト中止の通達、さぞかし驚きになったこと、心中お察しします。
相手が落ち込んでいる時に、声をかけるのも気が引ける場合もあるでしょう。相手に共感する・同情する・励ますといった言葉になりますので、「相手に寄り添う」言葉として活用できます。

ビジネスシーンにおいて気をつけておきたい言葉もたくさんあります。間違えやすいビジネス用語として、「了解しました」があります。受けた指示に対して使う言葉ですが、これは誤った返答です。「かしこまりました」「承知しました」と使うのが正しい対応なのですが、「了解しました」と間違った認識で使用している人は少なくありません。敬意のない表現となるため、上司に使うことは控えましょう。さらには「すいません」という言葉も、もともとは「すみません」が正しい言葉ですが、口語である「すいません」が定着しています。「了解しました」同様、上司には失礼となりますので注意が必要です。このように、目上の人へ丁寧に伝えているつもりが、注意を受けるきっかけの言葉となってしまうのです。

社会に出れば、年齢や価値観の異なる人達と共に仕事を進める機会も増えるでしょう。その際、間違った言葉の使い方をしてしまったことで、場の空気が重くなってしまったという経験をした人も少なくありません。特に「心中お察しします」のような、相手やその場の状況を判断した上で使わなければいけない言葉は、普段の何気ない会話とは異なります。相手が上司、目上の立場の人なら尚更です。ただ、「より丁寧な言葉ってある?」「普段使わないから、どう言えば良いのか分からない」といった人もいるでしょう。例文を参考に、状況に応じて正しく使いましょう。

例文(上司あて)

・突然の不幸に遭われたとのこと、心中お察しします。
・この度は、ご家族様のご心中お察し申し上げます。
・不慮の事故により、さぞかし驚きになったこと、心中お察しいたします。
・この度のご状況等、承知いたしました。心中お察しいたします。
口頭や文章など、複数の場面で使う場合がある「心中お察しします」という文言は、上で触れたように丁寧な言葉です。なので、上司にそのまま使用しても問題はありません。「お察し申し上げます」「お察しいたします」など、より丁寧な文言として使用するのもおすすめです。ただ、目上の人に使う際の注意したいポイントがあります。それは「相手との信頼関係」です。社会には気の合う人もいれば合わない人もいます。気難しい上司と接する場面もあるでしょう。自分より立場の低い部下から「心中お察しします」と同情される言葉を受けることに、「お前に今の気持ちが分かってたまるか!」と腹を立てる人もいるのです。なので、決まり文句のように気軽に言える言葉ではなく、状況や相手を判断した上で使用することを意識しましょう。

一方で、海外の取引先など英語で伝える場合、「sympathize(同情)」「feel(感じる)」で表すことができます。
・I sympathize with you.
・I know what you are going through.
・My thoughts are with you.
・I guess your great pain.
これらの英文は「心中お察しします」を伝えられる文章です。ビジネスシーンで目上の人にも使えますが、使う相手の状況によって選ぶ言葉は異なります。身内の不幸や不慮の事故によって精神的に落ち込んでいる場合、「I sympathize with you.(心中お察しします)」「I guess your great pain.(大変な苦労をお察しします)」などが適しています。それよりも心境として軽い場合には、「I know how you feel.(お気持ちをお察しします)」といった使い方でも問題ありません。

例文(部下あて)

・この度のご不幸、心中お察しします。
・〇〇より事故の報告を受けました。心中お察しします。
・お父様(お母様)のご逝去を知り、さぞかし驚きになったこと、心中お察しします。
不慮の事故や突然の訃報、悲しい出来事に遭うのは、上司や目上の立場に限ったことではありません。あなたの部下にも訪れる可能性はあります。立場上、極端に改まった文言を使う必要は無いでしょう。ですが、自分が上司だからと軽い言葉をかけることは失礼になりかねません。「大変だったね」「とても辛いよね」という部下を思う気持ちを添えて、「心中お察しします」と丁寧に伝えましょう。

英文であっても、上司へ使う内容と変わりません。
・I sympathize with you.
・I understand how you are feeling.
・I know how you feel.
・My thoughts are with you.
「I sympathize with you.」が適していると言えますが、相手の状況により異なります。「I understand how you are feeling.(その気持ちよくわかるよ)」でも相手に同情する言葉として使えます。

例文(同僚あて)

・この度はご逝去の報に接し、心中お察しします。
・不慮の事故により病院へ担ぎ込まれたと聞き、驚きました。心中お察しします。
・ご家族様のご不幸、心中お察しします。
同僚あてに使う場合でも、上司、部下同様に「思いやりの気持ち」を持って接することが大切です。元気に振る舞って「元気づけよう」とする人もいるでしょう。ただ、そっとしておいて欲しい時は誰にでもあります。相手の状況をよく考えた上で、丁寧に伝えましょう。

英文の場合も、上司、部下と使う内容は変わりません。
・I sympathize with you.
・I really understand how you feel.
・I know how you feel.
・My thoughts are with you.
「I sympathize with you.」で問題なく相手に伝えられます。他に、「I really understand how you feel.(お気持ちお察しします)」「My thoughts are with you.(心中お察しします)」でも問題ありません。また、「I'm sorry to hear that.(それは気の毒ですね・それは大変でしたね・お悔やみ申し上げます)」と寄り添う表現もあります。

まとめ

「心中お察しします」は上司や目上の人に使え、相手を思いやる気持ちが込められた正しい敬語です。もちろん、自分の部下や同僚にも同様に使用することができます。主にビジネスシーンで活用する場面が多くなるので、正しく扱うことで、周囲からの評価にも繋がるでしょう。日本語の使い方は日本人ですら難しく、誤った認識で使っている人は多くいます。特に「心中お察しします」のような、意気消沈している相手に寄り添う言葉は、使う場所や使い方を間違えると失礼となります。その場に相応しい言葉を選び、活用していきましょう。

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