「ご報告」は正しい敬語か?(和文・英文例)

敬語の使い方

「ご報告」は正しい敬語か?(和文・英文例)

パンダ

お仕事だいすきパンダだよ。 転職はしない方がいいことのほうが多いから、慎重にね

敬語をうまく使えないので、どうすればいいの?
パンダ

そんなあなたの疑問、解決いたします。

メールを打っているときに敬語の使い方がわからないことがありますよね。
私もそうでした。

本記事の信頼性

本記事の信頼性は、以下の通りです。

  • 大手企業(東証一部上場企業、社員数数十万人規模)研究開発職の正社員として勤務
  • 複数のプロジェクトを担当し、お客様から非常に優秀と評価していただいている
  • 国立大学大学院で3つ以上の賞を受賞

丁寧に解説いたしますのでご安心ください。

本記事では、「ご報告」は正しい敬語か?について解説します。

他の記事を読む必要がないくらい解説するので、安心してください。

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前置きはこのくらいにして、本題に入りましょう。

「ご報告」は正しい敬語?

新入社員が入社後、最初に教え込まれるのが「報告・連絡・相談」いわゆる「ホウレンソウ」です。

まず「報告」の意味は読んで字のごとく、「報せを告げる」ということ。

既に終了した任務や調査、業務などの経過や結果について知らせる行為そのものと、その内容を指します。

ビジネスを円滑に進めていくために報告は欠かせない重要な事柄で、実際、「ご報告」という言葉は、ビジネスパーソンであれば毎日のように口にしたり、書いたりしているのではないでしょうか。

報告は「報告を上げる」ともいうように、部下から上司へ、後輩から先輩へ、つまり下から上へという流れが基本です。

報告は何かの任務や作業を完了した事を知らせる行為なので、ビジネスシーンでの報告はもはや義務とも言えます。

「ご報告」の「ご」という接頭語は、付く語によって敬語の種類が異なります。

つまり、尊敬語・謙譲語(謙遜語ともいう)・丁寧語のどれにでもなり得る言葉で、今回の場合は、報告する相手を立てるために用いていると考えられるので、ご報告の「ご」は謙譲語となり、正しい敬語です。

クライアントや社外の人間へ報告することも多いため、上司・先輩・社外の人を敬って「ご報告」という言葉は仕事上多用することになります。

ちなみに、上司から部下へ、あるいは先輩から後輩へのように上から下へ何かを知らせることは「報告」ではなく「連絡」といいますので混同しないようにしてください。

これは大事なポイントです。

さて話は戻って、皆さんは、「ご報告させていただきます」と「ご報告いたします」、この2つのフレーズ、普段どちらを使っていますか?

もちろん意味は同じなのですが、それぞれにふさわしい使い方とシチュエーションがありますので、その違いを説明しましょう。

「ご報告させていただきます」と「ご報告いたします」の違い

まず前者の「ご報告させていただきます」でよく指摘されるのが、「ご+させていただく」という部分が二重敬語にあたるのではないか、という点です。

ずばり結論から言えば、これは二重敬語ではありません。

「ご~する」という表現は謙譲語になります。

そして「いただきます」は「もらう」の謙譲語です。

そのため一見して、「ご報告させていただきます」は「謙譲語+謙譲語」で二重敬語のようにも思えます。

ですが、よく見ると「ご報告」と「いただきます」の間に「させて」という言葉が入っています。

この「させて」は、助動詞「させ」と接続助詞「て」がくっついた形です。

ポイント

「て」で言葉をつなげたものは連結敬語と呼ばれ、二重敬語にはなりません。

このため、「ご報告させていただきます」は二重敬語には当たらず、正しい敬語になります。

ただし、「させていただく」という表現は、用いるのが適切でないケースがあります。

パンダ

というのも「させていただきます」は、その行為を相手から許可されている時に使う言葉です。

ですから「ご報告させていただきます」という表現は、相手から報告を求められている場合、もしくは報告することによって恩恵を受けるような場面で使うようにしましょう。

例えば報告を命じられてないけど「後で何か問題が起きたら面倒だから、上司に現状報告してアドバイスもらっておいたほうがいいかな?」というような状況では「させていただきます」を使うのが正解でしょう。

一方の「ご報告いたします」ですが、実はこれが二重敬語にあたります。

「ご報告」という謙譲語に、さらに「する」謙譲語「いたす」が直接ついて、謙譲語が2つ重なっています。

ですが、このような「ご~いたします」の表現は、習慣としてすでに定着しているので使っても間違いとはいえません。

実際、文化庁が広く習慣化されている表現は使ってもいいと認めています。

「ご報告いたします」を使うシチュエーションとしては、わざわざ相手の許可を確認する必要がないようなときがいいでしょう。

たとえば、日報や週報など報告が義務付けられているものや、会議の議事録など、相手の許可の有無には関係なく報告すべきことがそれに当たります。

最近は日本のビジネスシーンでも英語を耳にすることが増えましたね。

それだけ海外との取引が多くなっているということですね。

できるビジネスパーソンであれば、英語でも使えるようにしておくといざというときに役に立ちますから、英語での「ご報告」の使い方についても少し解説しておきます。

日本語でも「レポート」というように、「report」は報告するという意味があります。

発音的には、「レポート」ということもあれば、「リポート」ということもあります。なので、「報告いたします」は「I will report the following 〇〇〇.」となります。

もうひとつの言葉「inform」には、主にお知らせするという意味があります。

情報「information」の動詞ですので、「I will inform you the following 〇〇〇」でもOKですので、英文でやりとりする機会があれば、ぜひ上記の表現から書き始めてみてください。

「ご報告」といえば、よく聞くフレーズに「取り急ぎご報告まで」がありますね。

「取り急ぎ」の意味は「取りあえず急いで」なので、「とりあえず報告する」「とにかく今は○○についてだけざっくり報告しておく」という意味になります。

また、これは「情報のコアとなる部分だけ先に共有しておくけど、現時点では細かい部分はまだ把握していないからもう少し待って」というニュアンスも含んでいますので、後日改めて詳細を報告する必要があることを覚えておきましょう。

メールでの報告であれば「詳細は後日追ってご報告いたします」という一文を記載しておくとより丁寧で親切でしょう。

ちなみに忙しいときやとにかく早めに情報を共有したいときには、英語の「For your information」の略「FYI」と書いて送信し、後日詳細な情報を送るという方法もありです。

注意ポイント

「取り急ぎご報告まで」とは、先述したように「細かいことはとにかく置いておいて、先にこれだけは伝えておきます」というニュアンスを持っているので、取引先企業やあまり親しくない上司に使うとやや失礼になることもあります。

使うなら、親しい先輩・上司または同僚・後輩に対してのみ使うようにしてください。

それでも、「できるだけ急ぎで報告しなければならないけど、詳しく調べたり書いたりしている時間がない!」という状況ももちろんあります。

そういった場合は、「まずは○○の件についてご報告させていただきます」「ひとまず○○についてご報告でした」などと表現すれば失礼ではなくなるでしょう。

相手とシチュエーションによって上手く使い分けることがポイントです。

例文

それでは、ここから「ご報告」を使った例文を紹介します。まずは社内向け一斉送信メールの例です。

例文

―――
関係者各位

お疲れ様です。○○です。
先日の会議につきまして、以下の通りご報告いたします。
ご一読ください。

参加者:△△営業部長、□□販売部長ほか、関連部署の主任および副主任
目 的:新商品の発売日に向けた販促キャンペーン案の方向性および具体的方法
<決定事項>
(1)テレビCMを積極的に活用する
(2)○○○とのタイアップを版権元の株式会社□□に打診する。
(3)全国のコンビニエンスストアにてポップ広告を展開する。

以上、よろしくお願いいたします。
なお、詳細につきましては添付の議事録をご覧ください。
―――

 

内容は会議の議事録ですので、報告相手の許可を考慮せずに「ご報告いたします」を使用するのが自然でしょう。

例文(上司あて)

先ほども述べたように、報告は下から上へ上げるのが基本ですので、その多くは上司宛てのものになります。ここで上司宛ての報告メールの例を紹介します。

例文

―――
お疲れ様です。△△です。
先週のシステム導入について各社との面談の進捗状況をご報告させていただきます。
現在、A社とB社、C社、3件の面談を終えました。
明日はD社、明後日はE社の予定でしたが、
明日はB社から紹介を受けたF社にも伺うことになりました。
そのため、今月の訪問予定は全部で6件です。
17日(金)は午前中にE社を訪問した後、戻りますので夕方には事務所に着ける予定です。
面談を終えた3社のうち、A社とB社は高い評価をいただき、C社からも前向きな言葉をいただきました。
以上、簡単にですがご報告させていただきました。
よろしくお願いいたします。
―――


上の例では、業務の結果ではなく進捗を念のため報告しているので、「ご報告させていただきます」の方が適切といえます。

例文(部下あて)

「ご報告いたします」と「ご報告させていただきます」はどちらも敬語であり、基本的に上司や先輩に対して使うことは説明しました。

ではもしあなたが部下や後輩から報告を受けた時はどのように返信すればよいのかを紹介します。

例文


―――
お疲れ様。
△△社への提案の件、報告ありがとう。
結果は残念だったけど、この経験は成長へ繋げてくれると思う。
まだまだ時間に余裕もあるし、気を取り直してもう一度がんばって新規営業をかけてみよう。
また進捗あったら報告よろしく。
―――


当然ですが、部下や後輩に対してですので、「ご報告」とする必要はなく、「報告ありがとう」「報告よろしく」くらいで構いません。

例文(同僚あて)

同僚に送る場合はどうでしょうか。まずは、こちらから報告を依頼するバージョンです。

例文

―――
○○さん、お疲れ様です。□□部の△△です。
突然ですが、社員のカフェタイムならびに来客時に飲み物やお菓子を出したいという意見があったため、カップ式飲料自販機とお菓子BOXの設置を考えております。
つきましては、購入の参考にしたいと思いますので、下記のアンケートに回答のうえ、12月10日(月)までにご返信ください。
また「こんなのが欲しい!」などのリクエストがありましたら、○○さんの方で部内の皆さんの意見を取りまとめて添付ファイルに記入して報告もらえると助かります。
ご協力よろしくお願いいたします。
―――

「ご報告ください」まで丁寧にする必要はありませんが、「助かります」の一言を付け加えることで、丁寧さと謙虚さをプラスしながらお願いできるので、相手も気持ちよく引き受けてくれるでしょう。

次にあなたが同僚へ報告する場合のメールです。

例文

―――
○○さん
お疲れ様です。□□部の△△です。
明日の企画会議の件について、一点報告があります。
取引先の都合で、先方との打ち合わせが、明日の午前から午後に変更となりました。
それにともなって15時から予定していた開発部の企画会議は、日時を変更となるようです。変更後の日時については、部長から追って連絡があるかと思います。
よろしくお願いします。
―――

同僚向けであれば、「報告があります」「報告します」などの表現でも問題ないでしょう。

気を付けたいのは最後の文章「部長から追って連絡があるかと思います」です。冒頭でも述べたように、上司から部下へ「報告」はしません。上から下へと「連絡」といいますので、こういった第三者視点で書く場合でも言葉のチョイスに気を付けてください。

まとめ

「ご報告」は正しい敬語で、「ご報告させていただきます」は、二重敬語ではなく連結敬語にあたるので正しい敬語です。

そして目上の方に対してのみ使うことができます。また「ご報告いたします」も習慣的に使われているので問題ありません。

両者の使い分けのポイントとしては「ご報告させていただきます」の中の「させて」の部分には「相手に許可を求める、許可の上で恩恵を受ける」という意味合いを含むということ。

報告が義務になっていることや報告によって恩恵を受けない場合には「ご報告いたします」にした方が良い場合もあります。

敬語の歴史は長く、その分種類もあって相手やシチュエーションによって使い分けなければならないなど煩雑ですが、ビジネスパーソンにとっては大事な要素です。

間違った使い方をしていると相手に不快な思いをさせるだけでなく、あなた自身も社会人として恥ずかしい思いをするでしょう。

そうならないよう、正しい敬語の使い方を身につけておきましょう。

どうすればお互い気持ちよくビジネスできるかは、言葉遣い一つで左右されることもよくあります。

正しいビジネスマナーや言葉遣いは、ビジネスをスムーズに進めて成功させるためのカギとも言えます。

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