敬語の使い方

「平素よりお世話になっております」は正しい敬語か?(和文・英文例)

パンダ

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パンダ

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前置きはこのくらいにして、本題に入りましょう。

得意先との取引や、ビジネス上のメールなどのやり取りで、一般的に使われるのが「平素よりお世話になっております」という挨拶文。意味を考えずに使っている方も多いかもしれませんが、言葉の使い方として正しいのでしょうか。

普段何気なく使っている言葉も、使い方を間違うとトラブルの元になってしまいます。せっかく良い取引ができそうだったのに、挨拶の言葉がきっかけで破談になってしまった、そのような痛い経験をしないためにも、正しい使い方を覚えておきたいものです。

「平素よりお世話になっております」は正しい敬語?

日本語は儒教文化の影響を受けてきた歴史から、相手を敬ったり、自分を低く表現したりする表現が多く見られます。具体的には「尊敬」語、「丁寧」語、「謙譲」語がありますが、「平素よりお世話になっております」という言葉にはどのような意味があるのでしょうか。

「お世話になる」という言葉の「お世話」には

1.面倒を見る。
2.間に入り、関係を取り持つ(斡旋すること)。
3.手間がかかって面倒なこと。
4.日常語のこと。
5.庶民的なこと。

といったことを指します。ビジネスメール等で表現される「お世話になります」という表現は2つ目の「間に入り、関係を取り持つ」に関係した言葉です。ですからこの言葉は、「普段から関係を取り持ってくださり感謝しています。」という意味になります。

「お世話になっております」という言葉はどれに当たるかどうかという点ですが、この言葉は「お」、「世話になる」、「おります」という3つの部分から成り立っています。「お」は謙譲語で使用し、「世話になる」は自分に対して用いる表現です。「おります」という表現は丁寧語に相当します。以上のことから、「お世話になっております」は厳密に言って謙譲語に相当します。

敬語には謙譲語の他に、「尊敬」語と「丁寧」語が含まれます。「お世話になっております」は謙譲語ですから、この表現は敬語の一つと解釈できます。

次に「平素よりお世話になっております」という表現は、「平素」、「お世話になります」という表現を組み合わせたもので、「なっております」という表現は継続的な行為を指します。つまり日頃から関係を取り持ってくれている相手に対して用いるのが正しい使い方です。

例えば定期的な取引があるクライアントや発注先に対しては、「平素よりお世話になっております」という表現を使用します。ただしこの言葉は感謝を伝える言葉なので、職場の同僚のように普段から付き合いがあり、面識がある人に対しては使わないのが一般的です。

以上のことから、「平素よりお世話になっております」という言葉は相手を正しく選び、使用することで敬語として利用することができる表現だということがわかります。

余談ですが、上司に対して「お世話になっております」と使用するのは不自然です。上司に対しては謙遜語を活用するのが一般的ですから、「お疲れさまでございます」と表現すると良いでしょう。

例文

「平素よりお世話になっております」という表現はビジネス上、頻繁に使用する表現です。使い方を正しく理解し、相手に合わせて適切な表現を使用することで、ビジネス上の取引だけでなく、他の人との付き合いや、就職活動などのシーンでも自分に有利にことを進めることができます。

特に表現の意味を知らずに使ってしまい、相手にマイナスの評価を与えてしまうということは往々にしてありますので、よく選んで言葉を使用することを心がけたいものです。具体的な使用方法を把握しておきましょう。

例文(上司あて)

「平素よりお世話になっております」という表現は一般的に会社の上司に対して使うことはありません。その理由はこの表現は感謝を伝える丁寧な表現だからです。もちろん上司に対して感謝を表すというのは必要なことです。ただ社内メールでこの表現を利用して上司に送信すると、上司はなぜこの部下はここまで丁寧にメールをよこすのか、と不快に感じるかもしれません。それで上司に対しては、お疲れさまでございます、といった表現のほうが自然です。

時折職場によっては習慣的に上司に対してこの表現を使うケースも見られます。その場合には、郷に行けば郷に従えのことわざの通り、会社の習慣に従うのが無難です。あえて習慣を破ると失礼になってしまうので、そこは尊重するようにしてください。

感謝を伝える場面として別に考えられるのは、取引先などとの連絡を取る場合です。この場合は「平素よりお世話になっております」という表現を使っても差し支えありません。ビジネスメールでは挨拶文として使用するケースが多いので、「平素よりお世話になっております」と書いたとしても、相手が気にすることはまずないと言えるでしょう。

参考までに取引先へ送付する場合の例文は次のとおりです。

・「平素よりお世話になっております。株式会社(会社名)の(氏名)でございます。」
・「平素より大変お世話になっております。お問い合わせ頂いた(件名)の件ですが、一旦弊社にて確認いたします。その後改めてご連絡を差し上げますので、何卒よろしくお願いいたします。」

グローバル取引が増え、海外企業とのやり取りを英語で行うというケースは珍しいことではなくなりました。英文でメールを送付する際、気をつけることはなにかあるのでしょうか。

英語圏は日本のように儒教文化の影響を受けてはいないため、基本的に敬語を使うという概念がありません。「平素よりお世話になっております」という表現も英文には存在しないため、この表現を日本語訳する際に翻訳者たちは壁にぶつかることがあります。

取引先、上司を問わず、相手に対してメールや手紙を差し出す場合、書き出しは「Dear」という表現を使います。他にも「Hello」を使うこともありますが、一般的な手紙やメールでは前者を使用したほうが良いでしょう。

ただし日本的な感謝を相手側に伝えることで、良い印象を持ってもらえる可能性は高くなります。日本の自分を低くし、相手に敬意を示すという概念は英語圏にはないため、感謝を示す一文があると、相手側は好意を持って見てくれることが多いです。例えば次のような分を使用します。

“I am grateful to you .”
“I appreciate everything you have done.”
“Thank you so much for all of your help.”

ちょっとした気遣いを英語で表現するだけで、取引がうまくいったというケースがたくさんあります。日本人なりの礼儀をメールに取り入れるというのはとても良いことです。

社内公用語として英語を使用している企業もあります。英語環境では、部下に対して「お疲れ様」や「ご苦労さま」ということはあるのでしょうか。英語圏では基本的にこのような表現は存在しません。日本は歴史的な背景が関係しているため、敬語や謙譲語、尊敬語と言った表現が発達しました。英語ではどちらかと言うと、挨拶をするほうが一般的です。例えば次のように表現できます。

“Goodbye!”
“See you tomorrow!”

こんな簡単な表現でいいの?と思うかもしれませんが、これだけでも十分です。もし皆さんとは違う表現を使いたいと思う場合には次のように言えます。

例文(部下あて)

職場の部下に対して「平素よりお世話になっております」という表現は使えるのでしょうか。これもやはり使わないので注意してください。上司が部下に対して感謝を表すことで、部下の信頼を得ることができますが、このような表現を使用してしまうと、かえって部下に恐縮されてしまいます。

ある程度部下との良い関係を築いている場合もそうですが、ちょっとしたねぎらいの言葉を使うことで、「平素よりお世話になっております」と置き換えて使うことができます。丁寧すぎないねぎらいの言葉というと何があるでしょうか。

「お疲れ様です」
「お疲れ様」
「ご苦労さまです」
「ご苦労さま」

これらの表現が一般的ですが、表現の使い方も少しだけ注意しておきたいものです。「お疲れ様です」という表現は目下の人から目上の人に向けて使う表現です。ただしこれは一般的に言われている礼儀で、実際には目上の人が目下の人に「お疲れ様です」と言ったとしても、目くじらを立てる人はいませんので、状況に合わせて使うのが自然です。

部下とのメールのやり取りとは若干異なりますが、いわゆる発注先として受注先へメールを流す場合、「平素よりお世話になっております」という表現は使っても良いでしょうか。基本的に感謝を表すという意味合いを持ちますので、立場上自分が発注する側であっても、この表現を使うことは一向に構いません。ただもっと簡単に「お世話になります」、「お世話になっています」という表現でも、相手に対して失礼には当たりません。

具体例としては「お世話になります。株式会社□□の□□です。先日打ち合わせた新商品開発の件で連絡がありまして…」といった表現でも差し支えありません。

英語で取引先へメールを送付する場合、日頃からの協力に感謝するという意味で次の表現を使うことができます。

“Thank you for your assistance.”

ちなみに部下に対してはHello!を使うと自然です。

例文(同僚あて)

上司と部下について話しましたが、同僚に対して「平素よりお世話になっております」という言葉を使うのはどうでしょうか。やはりこれも不自然な言い回しです。同僚とは対等に話せる関係ですから、当然もっと簡単な表現を使いたいと思うことでしょう。

例えば「お疲れさまです」というのは最も一般的な表現です。中の良い同僚なら電話で話すとき「お疲れ!」と声をかけたとしても、不快に思われることはないのではないでしょうか。もちろんビジネス上のやり取りで、同じ会社の社員ではあるものの、初対面の場合は、「はじめまして」と切り出すと良いでしょう。

同僚とプロジェクトについての情報を交換する場合は、どのように切り出すと良いでしょうか。例えば次のように言えます。

「お疲れさまです。〇〇部の〇〇です。例の企画書の件ですが…」といった表現でも失礼には当たりません。

英語の書き出しは部下とのやり取りの項目で取り上げたのと同じ“Hello”で切り出すのが一般的です。

例えば次のように言えるかもしれません。

Hello (同僚の名前)

I hope you are doing well today. ….

最後に、英語の文章の結びではSincerelyを使いましょう。

まとめ

今回取り上げた「平素よりお世話になっております」という表現は、上司や部下、同僚に使うのは一般的ではないこと知って、今まで使っていたけど、あれは良くなかったんだ、と気づく方もいることでしょう。

同時に他のシーンで使うことのできる表現も合わせて知ることで、さまざまなビジネスシーンで表現方法を使い分けることの大切さも理解できました。いろいろな気付きがあったかもしれません。

日本語は相手に対する感謝や敬意を表現する言葉を重要視する言語です。文中でも説明しましたが、相手の年齢、立場、状況に応じて、表現を変えることも必要です。気をつけたいのは、本来謙譲の意味で使われる言葉を敬語として使ってしまうといった、言葉のルールの間違いです。

間違いに気づかずに使い続けていて、突然取引先や上司から、君その表現おかしくないか?と言われてしまうことがあります。相手が温厚な人なら良いのですが、中にはちょっとした言葉遣いの間違いにも敏感が人もいます。そのような場合、商談がご破算になってしまうといった悲劇が起こることもありえます。

自分が使っている言葉も、時折本当に正しいかどうかを見直して見るのは良いことです。例えば上司や同僚がいつも使っている表現を真似して使っていたら、その使い方は間違っていると指摘されることもあります。既に社会の中で一般的に受け入れられている表現であれば、多めに見られることがあるかもしれませんが、注意して使用することでビジネスチャンスをしっかり掴むことができます。

言葉の使い方に注意を払いながら、自然に使い分けができるようになると、ビジネスメールもより自然かつ相手に訴える内容になっていきます。ここで取り上げた文例や表現を活用するなら、失敗を防ぎ、相手に受け入れてもらえるメールや手紙を作成することができるでしょう。

-敬語の使い方

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