敬語の使い方

「お時間よろしかったでしょうか」は正しい敬語か?(和文・英文例)

パンダ

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パンダ

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「お時間よろしかったでしょうか」は正しい敬語?

日本語はとても美しい言語だと言われる理由の一つに、表現方法の豊富さが挙げられます。注意しないと間違っている表現方法や言葉遣いも多くあり、たくさんの人がそのことを認識せずに、間違って覚えて使ってしまっていることがあります。サービス業においては接客マニュアルがしっかり作成されており、新人研修の際にマニュアルに沿って教育がなされますが、残念なことにマニュアルの中にも間違った言葉遣いが含まれていて、それを正しいと思い込んでしまっているケースも多々あるようです。こうしたミスはアルバイトなどの職種に多く見られがちですが、ビジネスシーンにおいては正しい日本語を用いることが求められてきます。なぜなら、わたしたちが用いる言葉によっては相手に不快感や不信感を与えてしまい、そのことが結果的に失礼な振る舞いであると捉えられてしまうことがあるからです。良かれと思って使っていた言葉遣いが実は間違っていて、そのことが上司や取引先のお客様などに不快感を与えてしまったならば、そのことは仕事の効率を下げるだけでなく、最悪の場合には商談の失敗などにも直結することになるため、正しい表現はとても重要な事柄です。

今回は、普段耳にすることの多い「お時間よろしかったでしょうか」という表現について考えたいと思います。この「お時間よろしかったでしょうか」という言い方は、上司や取引先の方に、話や説明をする際の前置きとしてよく使われています。「よい」かどうかを尋ねるに際して、「よい」の丁寧語である「よろしい」という形を使っていますが、さらにそれを過去形である「よろしかった」に変えてある表現です。結論から言いますと、過去のことではないのに過去形で聞いているため、「お時間よろしかったでしょうか」は間違った言葉遣いになります。

時間や手間を取る前に確認するための表現としては、「よい」かどうかを現在形の丁寧語で問う「お時間よろしいでしょうか」が正しい言い方になります。「よろしいでしょうか」という言葉遣いは相手の意思を確認すること、または相手からの許可を求めるときに使う表現になり、これから説明や話をしたいので時間を少々割いていただくことができるかどうかを確認するときに「お時間よろしいでしょうか」と尋ねることができます。電話対応などでは本題に入る前の前置きとして、「(これからお話したことがあるのですが)お時間よろしいでしょうか」と尋ねることは一般的なマナーになっています。同じように、何かをするための許可を求めるときには「してもよろしいでしょうか」と尋ねることができます。このように、「よろしいでしょうか」という表現は話し言葉でも使いますし、ビジネスメールなどでも確認を取るために使うことができる表現です。「よろしいでしょうか」は現在形なので、これからすることの確認を取ったり許可を求めるときに使います。

先ほど説明した「よろしかったでしょうか」という尋ね方は過去形になるので、もし過去のことを確認するために使うのであれば間違った表現にはなりません。事前に聞いていたことを確認するときなどに、「約束していたお時間は12時でよろしかったでしょうか」というように用います。何か物事を行う前に、これから時間や手間を取ってもよいかといった意味で使う場合には「よろしいでしょうか」と現在形で使うのが正しいということであって、「よろしかった」と過去形で使うのが全てふさわしくないという意味ではありません。一概に「よろしかったでしょうか」という言葉遣いがすべて誤りである、と混同しないように注意してください。

これからすることに対しての確認は「よろしいでしょうか」で、過去に決まったことの確認は「よろしかったでしょうか」になります。とは言え、現在のことを過去形で使ってしまう「よろしかったでしょうか」という表現は、日常生活で多々見られます。例えばファミレスやコンビニなどの接客対応において、「ご注文は以上でよろしかったでしょうか」と確認された経験があるかもしれません。これも、正しくは「ご注文は以上でよろしいでしょうか」という表現になります。このように、間違っているものの接客業などでよく用いられている言葉遣いを「バイト敬語」と呼びます。一見、丁寧な言い方ですし、普段わたしたちもあまり気にとめていないため、世の中に深く浸透しています。間違ったマニュアルで教育をしているお店もあります。しかし、これは間違った表現でビジネスシーンにはふさわしくないため、注意しましょう。では、「お時間よろしいでしょうか」という言葉遣いをどのように用いることができるのか、例文をいくつか挙げて考えてみます。

例文

例文(上司あて)

「お時間よろしいでしょうか」は意思の確認や許可を求める時に使う表現なので、上司に対して使うことができます。「お時間よろしいですか」も敬意のこもった表現ではありますが、「お時間よろしいでしょうか」の方がより丁寧な表現になります。目上の人に対して「お時間よろしいですか」と尋ねると、「お時間よろしいでしょうか」と聞くよりも威圧的な印象を与えかねませんので、上司や取引先のお客様などにはより丁寧な「お時間よろしいでしょうか」という表現を使うようにしましょう。何か話したり説明したりしたいときや、指示やアドバイスを仰ぎたいときなどに、「すみません。今、少しお時間よろしいでしょうか」と話しかけることができます。電話で話をするときには、最初に「お時間よろしいでしょうか」と確認をしてから本題に入るのがビジネス上のマナーとなっています。

メールで時間を取ってもらうことを確認することは基本的にないので「お時間よろしいでしょうか」と尋ねることはないと思いますが、「よろしいでしょうか」という表現を用いることはよくあります。例えば、ビジネスメールなどで、「先日お伝えしていた案件の打ち合わせですが、○○時でよろしかったでしょうか」と、過去形で約束の確認などをする文面で使うことがあるかもしれません。「よろしいでしょうか」という現在形ですと、「次に使う資料は以下の内容でよろしいでしょうか」といったように、確認をしてもらう目的で用いることができます。

「お時間よろしいでしょうか」は丁重に意思を確認する言葉遣いですが、一つ注意しなければならない点として、一緒に仕事をしている上司になどに対しての多用は避けた方が良いでしょう。「お時間よろしいでしょうか」と聞かれると、まず頭に浮かぶのは「どのくらい時間がかかるのだろう」「用件はなんだろう」ということだと思います。せっかちな上司などは、その時点で少し気になってしまうかもしれません。もしその後に話した内容が「ここにサインをいただけますか」とか「頼まれていた仕事が完了しました」といった簡単な業務内容や報告程度ですと、余計にイラつかせてしまうことも考えられます。もちろん上司の性格やその時々の状況などを考えた上での接し方が一番重要になりますが、簡単な報告や頼み事などでしたら、「お時間よろしいでしょうか」といった畏まった前置きをせずに、「お手数ですが、サインだけいただけますか」とか「例の案件は完了しました」「こちらの資料をお時間あるときに目を通しておいていただけますか」などと簡単に声をかけるだけの方が良いかもしれません。「お時間よろしいでしょうか」と尋ねるのは、それなりに時間を要する事柄に対して許可を求めるときに使うようにしましょう。そのため、「ちょっとご相談したいことがあるのですが、お時間よろしいでしょうか」とか「この案件についてお伺いしたことがあるのですが、お時間よろしいでしょうか」というように、どのくらいの時間がかかるのか、どんな内容なのかが少しわかるように使うと良いでしょう。

「よろしいでしょうか」にあたる英語表現は“Is it OK ?”になります。英語で聞くと大分くだけた感じがしますが、基本的に英語には丁寧語や謙遜語というものが存在しないので、日本語の「お時間よろしいでしょうか」といったニュアンスを厳密に伝えることはできません。許可を求めたり確認をするという用途において考えると、OKという単語もビジネスシーンで用いることができます。例えば“I'd like to advance this plan, is it OK?”(この企画で進めていきたいと思っていますが、よろしいでしょうか)とか“I'm planning to have the meeting on Wednessday at 1 pm, is it OK?”(水曜日の午後一時に会議をしたいと考えておりますが、お時間よろしいでしょうか)といった使い方になります。単語そのものよりも、どのような話し方をするかによって相手に対する敬意を示すことができます。

例文(部下あて)

「お時間よろしいでしょうか」という言葉自体を自分より下の立場にある部下に対して使うことは基本的にありません。逆に、部下などから「お時間よろしいでしょうか」と尋ねられたときには、「大丈夫だよ」とか「OKだよ」と答えてあげることができるでしょう。一方、取引先のお客様などから尋ねられた場合は、部下とは違うので「はい、構いません」とか「はい、結構です」というような丁寧な受け答えが必要になります。「よろしいです」と返すのは間違いではありませんが、違和感があるので普通は使いません。

例文(同僚あて)

上記でも述べましたが、「お時間よろしいでしょうか」とは同僚に対しても基本的には使わない言葉です。「時間いいですか」とか「ちょっと時間、大丈夫?」というくだけた表現で問題ないでしょう。上記でも考えた「よろしいでしょうか」にあたる英語表現“Is it OK?”も、このように同僚に対して使う場合であればあまり違和感がないかもしれません。繰り返しになりますが、英語には謙遜語のようなものが存在しないので、言い回しやイントネーション、そしてビジネスにふさわしい単語を選ぶことによって敬意を表現します。直訳だと厳密に日本語の持つニュアンスを伝えることができない場合が多いです。

まとめ

バイト敬語などを多く耳にしていると、それが当たり前のようになってしまい、間違って使ってしまっている表現は意外と多いかもしれません。今回は「お時間よろしかったでしょうか」という表現について考えましたが、この表現は過去形であるため、現在やこれからの許可を求める場面では間違った日本語の使い方になります。正しくは「お時間よろしいでしょうか」です。「お時間よろしいですか」でも問題ありませんが、ビジネスシーンではより丁寧な表現である「お時間よろしいでしょうか」を使う方が良いでしょう。

「よろしいでしょうか」というフレーズは「物事の確認や許可を求めるときに対して使う表現」です。「お時間よろしいでしょうか」と尋ねるときはこれから何かの説明や仕事をお願いしたいため、時間を割いてもらうための許可を求めていることになります。

ちなみに、「よろしかったでしょうか」という言葉遣いは過去のことを確認するときに使うのであれば間違いではありませんが、混同しないように注意しましょう。

また、「よろしいでしょうか」にあたる英語表現は”Is it OK?”になります。日本語のニュアンスを厳密に伝えるわけではないので、状況に応じて適切に用いるようにしましょう。

敬語表現としての「お時間よろしいでしょうか」は上司や取引先のお客様などの目上の人に対して使う言葉であり、原則的には部下や同僚に対して使うことはありません。今回考えた「お時間よろしいでしょうか」という表現だけに限らず、ビジネスシーンや日常生活で正しい日本語を使うことは、対人関係で信頼を築いていく上で非常に大切な要素です。正しい日本語を覚えていく上で、その言葉が使われるようになった歴史や背景、語源や漢字表記などを勉強すると、覚えるのに役に立つでしょう。英語表現とはまた違ったニュアンスを持ちますが、それがまた日本語の美しいところでもあります。ビジネスパーソンとして活躍するには、正しく日本語を使うことは非常に重要なことです。ぜひ時間をとって勉強しましょう。

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