敬語の使い方

「いかがいたしますか」は正しい敬語か?(和文・英文例)

パンダ

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パンダ

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前置きはこのくらいにして、本題に入りましょう。

「いかがいたしますか」は正しい敬語?

仕事中に何気なく、「いかがいたしますか」というフレーズを使っている方は多いかもしれません。また、「いかがいたしますか」というフレーズを聞いても、特に違和感を覚えない方もいるでしょう。しかしこのフレーズは、正しい敬語とはいえません。特に、目上の方に対して「部長、○○の件についてはいかがいたしますか?」などの使い方をしている場合は注意が必要です。

その理由は、尊敬語と謙遜語の使い分けにあります。まず尊敬語というのは、動作の主体が相手であり、相手を高めることで尊敬の気持ちを示す場合に使用する言葉です。たとえば「いらっしゃる」、「ご覧になる」、「召し上がる」などが挙げられます。

そして謙遜語というのは、動作の主体が自分であり、自分を下げることで相手を高めて尊敬の気持ちを示す場合に使用する言葉です。たとえば「拝見する」、「申し上げる」、「存じ上げる」などが挙げられます。

では、最初に例として挙げた「部長、○○の件についてはいかがいたしますか?」はどうでしょうか。この文の主体は部長であり自分よりも目上の方なので、部長を高めることで敬意を示す必要があります。しかし、「いたします」というのは「する」の謙遜語「いたす」に「ます」が付いた言葉であり、自分を下げる表現です。

よって、文の主体と敬意を示す方法が食い違っているのです。そのため、目上の方が行う行動に対して「いかがいたしますか」という言葉を使うことは間違っているといえます。

ではどのような言葉を使うのが適切なのでしょうか。まず、例文の「部長、○○の件についてはいかがいたしますか?」を正しく言い換える場合は、「いたす」を「なさる」や「される」に変える必要があります。たとえば、「部長、○○の件についてはいかがなさいますか?」とすることで、正しい表現になります。

ちなみに「いかが」自体は敬語ではありませんが、「どう」などの言葉よりも相手に丁寧な印象を与える言い方なので、そのまま使っても問題ありません。「どうなさいますか」と言うよりも、「いかがなさいますか」のほうが丁寧で柔らかい言葉に聞こえるでしょう。

そして、謙遜語を使って相手にどうするか尋ねたい場合は、「いかがいたしましょうか」などのフレーズを使いましょう。そうすることで、自分が動作の主体である場合でも丁寧な表現になります。

なお、「いかがなさいますか」や「いかがいたしましょうか」は便利で使いやすい表現ですが、あまり使わないほうがよいシーンもあります。たとえば、表現を変えることで「はい」か「いいえ」で答えられる質問には、あまり使いすぎないようにしましょう。

具体的には、「本日、営業の同行いかがいたしましょうか?」や「部長、お茶をお持ちできますが、いかがいたしましょうか?」などが挙げられますこれらの表現は、決して間違っている訳ではありません。

しかし、表現を変えると「はい」か「いいえ」で答えられるのです。たとえば「本日、営業の同行いかがいたしましょうか?」は、「本日、営業に同行いたしましょうか?」と変えられます。そして「部長、お茶をお持ちできますが、いかがいたしましょうか?」は、「部長、お茶をお持ちいたしましょうか?」に変えられるでしょう。

「いかがいたしましょうか」を使うことで回りくどい表現に聞こえる可能性がありますし、質問の意図が伝わりにくい場合もあります。よって、なるべく相手が答えやすいように、相手の立場になって質問することが重要なのです。

さらに、「いかがでしょうか」と、「いかがでしたか」が混ざらないように注意してください。「いかがでしたか」は、何かに対する感想などを尋ねる場合に使用する言葉。たとえば、「本日の展示会はいかがでしたか?」というように使用するもので、意味が全く異なるので気をつけましょう。

例文

「いかがいたしますか」の代わりに「いかがなさいますか」や「いかがいたしましょうか」を使って、ビジネスシーンでも丁寧な会話ができるようになりましょう。英語で会話をする場合でも、丁寧な言葉遣いができるとスマートな印象を与えることができます。

例文(上司あて)

まず、上司が行動の主体となる場合は尊敬語を使いましょう。

たとえば会食への参加について質問する場合、「部長、○○様から会食へのお誘いが届いておりますが、お返事はいかがなさいますか?」と質問することができます。この場合、相手への返事を決めるのは自分ではなくて部長なので、この表現で問題ありません。

他にも、会食で注文するメニューについて尋ねる場合は、「会食のメニューは和食と洋食がございますが、いかがなさいますか?」というように尋ねることもできます。この場合も、部長が主体となってメニューを決めるので、「いかがなさいますか」で問題ありません。

次に、主体が自分である場合は謙遜語を使うようにしてください。たとえば、自分が取引相手への手土産を購入するが念のため部長にも相談したい場合は、「部長、○○様には羊羹か焼き菓子をお渡ししようと考えておりますが、いかがいたしましょうか?」と尋ねることができます。

他にも、「お客様が部長との打ち合わせをご希望されています。日程を調整させていただきたいのですが、いかがいたしましょうか?」というように尋ねることができます。日程調整をするのは自分なので、謙遜語を使用しても問題ないでしょう。

ただしこの場合、主体は自分だとしても先に日程を決定するのは部長なので、「日程を調整させていただきたいのですが、いかがなさいますか?」と尋ねるほうがよいと考えることもできます。行動の主体が明確ではなくて、どちらを使ったらいいのか迷う場合は、相手を高めるために「いかがなさいますか」を使うと安心です。時と場合に合わせて、より適している表現を選択しましょう。

上司に社内メールを送信する場合も、会話の時と同じように言葉遣いには注意しましょう。書き言葉であり見直すことができるので、しっかりと確認してから送信するようにしてください。

たとえば、メールで上司に打ち合わせの時間についての希望を聞きたい場合は、以下のように書いてみてください。

「件名:打ち合わせの時間についてのご質問
□□部長

お疲れ様です。○○です。

○月×日の打ち合わせのお時間は、13時と15時のどちらかを選択できますが、いかがなさいますか。

お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認の程よろしくお願いいたします。」

この場合時間を選ぶのは上司なので、「いかがなさいますか」を使いましょう。また、メールを送る時に気をつけるべきポイントとしては、文章を簡潔にすることと件名を記入することが挙げられます。

上司は忙しいので、1度目を通すだけで内容が分かるようにしましょう。簡単な質問などの内容であれば、長い挨拶文や締めの言葉などは必要ありません。ですが、「お疲れ様です」や「何卒よろしくお願いいたします」などを文頭や文末に付けると丁寧さが出るので、必要に応じて使いましょう。「お忙しいところ恐れ入りますが」などのクッション言葉の活用もおすすめです。

また、上司は1日のうちに大量のメールを受け取っていることが考えられるので、件名だけで用件が分かるように心がけてください。一言でもいいので件名の欄は必ず埋めるようにしましょう。

続いて英語で相手の要望を尋ねる場合は、使用する単語に気をつけることで丁寧な表現になります。シンプルな表現で伝えたい場合は、「Please let me know what you would like me to do.」(いかがいたしましょうか、どうぞお知らせください)などのフレーズが使用できます。

他にも、いくつかのプランを提案してその中から1つ選んでもらいたい場合は、「Which plan would you prefer?」(どのプランがよろしいでしょうか)などのフレーズも便利でしょう。

さらに、「With regard to it, could you inform us of your desire?」(それについてどうしたいのか、教えてください)というように尋ねることも可能です。「with regard to~」には「~について」という意味があり、「could you~?」を使うことによって丁寧でフォーマルな印象になります。

例文(部下あて)

部下に対して話す場合でも、基本的な考え方は変わりません。部下が主体の場合は「いかがなさいますか」、自分が主体の場合は「いかがいたしましょうか」となります。

たとえば部下の資料作成を手伝う場合などは、「○月1日と2日どちらでも対応可能ですが、いかがいたしましょうか?」というように伝えることができるでしょう。

ただし、部下に対してどのような言葉遣いをするのかということは、各々の判断しだいであるといえます。たとえば、会社全体で全ての人に敬語を使用することが決められている場合は、そのルールに従ってください。

しかし、ルールがなくてもう少しカジュアルな言葉遣いがしたい場合は、丁寧語を使用することをおすすめします。「いかがなさいますか」や「いかがいたしましょうか」は、「どうしますか」や「どうすればよろしいでしょうか」などに置き換えることができます。

たとえば先ほどの例文を、「○月1日と2日どちらでも対応可能ですが、どうしますか?」のように言い換えると、カジュアルな印象になります。

上司から敬語を使われることで距離を感じる部下もいますし、冷たく聞こえることもあるので、言い方に気をつけることが大切です。なるべく柔らかい口調で話すようにしてみてください。

例文(同僚あて)

同僚に対しても、どのような言葉遣いをするかは会社や個人によって異なるでしょう。同僚はあくまでも仕事仲間であって友人ではないので、丁寧な言葉を使う方もいます。その場合は、もちろん上司や部下に対する言葉遣いと同じで問題ありません。

たとえば資料作成について尋ねる時は、「資料は前回と同様のフォーマットで作成しようと考えていますが、いかがいたしましょうか?」のように聞くことができます。

なお、社内メールで連絡をとる場合や、社員全員が見ることができるチャットシステムなどを使用する場合は、同僚であってもため口は使用しないほうがいいでしょう。特に、誰でも見ることができるチャットなどは公共の場だと考えて、丁寧な言葉遣いを意識しておくと安心です。

たとえば急いでいる時にチャットを使用する際は、以下のように書くことができます。

「to○○さん
取り急ぎ、チャットでのご連絡失礼します。△△に使用する資料は前回と同様のフォーマットで作成しようと考えていますが、いかがいたしましょうか?」

チャットはメールよりもカジュアルな印象を持つ人もいるので、急ぎの場合のみ使用するなどの使い分けをするのがおすすめです。上司に連絡する時は使わないという方もいます。また、「取り急ぎ、チャットでのご連絡失礼します」などの言葉を入れると丁寧な印象になるでしょう。

ただし、チャットの使用方法や用途、挨拶の有無などは会社によって決められていることも多いので、ルールに従って使用してください。

なお、会話の内容がカジュアルな場合や2人きりで話すシーンなどでは、同僚とため口で話す方も多いでしょう。そうすることで仲が深まるという効果が得られる可能性もあるので、臨機応変に使い分けることが必要です。

まとめ

「いかがいたしますか」は間違った日本語ではありませんが、ビジネスシーンで使用する際には注意が必要です。行動の主体によって適した表現が変わるので、常に主体を考えながら使うべき言葉を選びましょう。相手を高めるのか、それとも自分を下げるのかを判断することが重要なのです。

言葉は歴史の中で変わっていくものなので、使い分けるのが難しい場面も多いでしょう。とてもややこしいですが、正しい言葉を使うことは仕事をする上で大切なことなので、きちんとマスターしてください。どの表現を使えばいいのか分からなくなった場合は、すぐに調べたり周りの人に尋ねたりすることも必要です。

また、英語での表現方法もたくさんあるので、念のため英語が得意な方やネイティブに確認してからそのフレーズを使うことをおすすめします。あらゆる人に対して、丁寧で分かりやすい言葉遣いを心がけましょう。

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