敬語の使い方

「経験を生かす」は正しい敬語か?(和文・英文例)

パンダ

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パンダ

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前置きはこのくらいにして、本題に入りましょう。

「経験を生かす」は正しい敬語?

「経験を生かす」という言葉があります。「前職での経験を生かし、御社に貢献したいと考えています」など、履歴書に書くことや面接時に使うことが多いでしょう。また、上司や部下・同僚が転職するときなどに「これまでの経験を生かして次の職場でもがんばってほしい」と励ましの言葉をかけるときにも使います。

経験を生かすという言葉自体は、敬語ではありません。しかし、前後の言葉を丁寧語にすれば、上司などの目上の方や顧客向けにも使うことができます。先に書いた「前職での経験を生かし、御社に貢献したいと考えています」を例にすると、経験を生かすという言葉の前後に「どんな経験をしてきたのか」「その結果どう考えているのか」という説明文をつければよいことがわかるでしょう。この説明文を丁寧な言い方にすれば、目上の方向けにも使うことができるというわけです。自分の立場を下げて話す謙遜語の場合でも同じことで、「~まいります」などの言葉で丁寧な言い回しにすることができます。

丁寧な言い回しに気を付けることも大切ですが、経験を生かすという言葉を使う場合、「漢字の使い分け」がポイントです。経験を生かすという言葉をパソコンやスマートフォンで変換をすると、「経験を生かす」「経験を活かす」の2つが出てきます。どちらを使うのが正しいのかよくわからない、という方も多いでしょう。どちらの漢字でも正解です。ただし、迷ったときには「経験を生かす」の方を使うのがいいでしょう。

実は、「活かす」という字は常用漢字ではありません。そのため、公的な文書では使うことができないのです。注意して見ればわかることですが、テレビのニュースでもテロップに「活かす」は出てきません。

履歴書に書く場合は、一般的に「活かす」の方を使うことが多いと思います。書いても採用に影響が出ることはないでしょうが、公務員採用試験などの公的な機関やマスコミ系に提出する履歴書に使用する場合、より言い回しを意識するなら「生かす」を使った方が安心です。

ちなみに、「活かす」と「生かす」の意味の違いですが、それぞれの漢字を見ればわかるでしょう。「活かす」は「活用」「活動」などに使われる漢字です。これまでの経験を活用して能力を発揮するということになります。「前職の経験を活かして御社に貢献したいと考えております」ということは、「前職で得たスキルや経験を活用して…」と採用担当に伝えることができるというわけです。「活かす」はこれまでの経験を活用するということになりますので、未経験業界への転職時にも使うことができます。業種は違うが、これまでの経験を違う形に活用して御社の力になりたいという気持ちを採用担当者へ伝えることが可能です。未経験業界への転職時の履歴書には「活かす」を書いておくといいでしょう。

「生かす」は「生きる」「生命を保つ」などで使われる漢字で、生と死に関連するような言葉となります。例えば「ペットを生かすためにエサをあげる」は、ペットが命を保つためにエサをあげたということです。生死にかかわる言葉というと、就活や履歴書、仕事上のやりとりでは使わない言葉と思うかもしれませんが、これまで培った経験を基にどんどん成長していきたいという、ポジティブな印象を与えることができます。転職をする場合、同業の職種だとしても、前職の会社から新しい会社という未知の環境に足を踏み入れることになるため、仕事のやり方やルールなど違うことが多いでしょう。このような状況で「経験を生かす」という言葉を使うと、前職の経験を基に、新しい仕事も徐々に覚えて成長し、戦力になるように努めるというプラスの印象を与えることができるのです。また、同じ会社でアルバイトから正社員へステップアップする場合でも、「経験を生かす」を使うといいでしょう。アルバイト時代で培った経験をそのまま生かして、正社員の仕事につなげることができるからです。

一般的に、就活の履歴書では「経験を活かす」を使う場合がほとんどですが、「経験を生かす」でも正しいということがわかっていただけたでしょう。

例文

経験を生かすという言葉は、主に転職や就活時の採用面接や履歴書に書く場面でよく使われます。また、ビジネスシーンでも、同僚や部下との会話で使う機会の多い言葉です。

場面ごとにどのように使えばいいのか、悩んだ場合は例文を参考にしてみましょう。職種や職務内容のところを自分の状況に変えるだけで、実際に使うことができます。
英語での言い方は「draw on one's experience」です。直訳をすると「経験を利用する」という意味になります。また「use experience in~」を使ってもいいです。「I will use this experience in future」で「この経験を未来に生かしたい」として使うことができます。

例文(上司あて)

目上の方に使う場面で多いのが、就活や転職時の採用面接です。これまでの経験してきた職種や仕事内容について、必ず聞かれます。また、前職と全く違う職種の場合は、なぜこの会社に応募してきたのかという理由も「志望動機」として絶対に話すものです。

採用面接の場合は、「前職の経験を生かして、御社に貢献したいと考えております」が基本の文章です。これに、自分の経験や何に生かしたいのかを付け加えるといいでしょう。例えば、前職が営業職で今回も営業職の応募だった場合は、「前職では営業職だった」「前職の経験を生かして御社に貢献したい」という気持ちを伝える必要があります。他の職種だった場合は、営業のところを前職の職種に置き換えれば大丈夫です。

例文「前職では○○の営業職として勤めておりました。企業の担当者へアプローチをし、顧客が抱えている問題やニーズをヒアリングし、それに合った商品・サービスを提供してまいりました。顧客との信頼関係の構築も大切にしてまいりましたので、私を指名して受注してくださる企業もいらっしゃいました。○年は○件、○万円の売り上げを達成することもできました。これまでの営業職としての経験を生かして、即戦力として御社にも貢献したいと考えております。」

上記の例文を基本に、自分の職種や仕事内容に当てはめてみましょう。この例文のポイントは、自分が営業職としてきたことの「説明」と「実績」、そして「経験を何に生かすか」を具体的に挙げていることです。特に、実績を明確に話すことで、「これだけの実績があったので御社でも即戦力として力になれます」というアピールができます。この例文は他業種への転職時にも使えるものです。仕事内容は違うけれども、この経験を御社の商品やサービスの提供・開発などに生かしたいという文に変えましょう。1つ1つの文末は、「~でした」「まいりました」「所存です」「考えております」など、言い回しを丁寧な言葉にするように気を付けてください。

上司が転職・退職する場合では、あまり「経験を生かす」という言葉は使わずに、今後の活躍を祈る程度で終わりにしておくといいでしょう。

例文「○部長(課長、リーダーなどの役職名)、○年間お勤めお疲れさまでした。社会人として未熟な私を温かく、そして厳しくご指導いただき、ありがとうございました。ご指導いただいたことを糧として、○社で業務を頑張りたいと思っています。まだまだ○部長の足元には及びませんが、社員一同努めてまいります。○社でのご活躍をお祈りしております。」

ポイントは「今の会社での勤務をねぎらう言葉」「部下である自分を指導してくれたことへの感謝」を伝えること、そして「上司ほどの業務はできないが教えてもらったことを糧に頑張る」と上司の人徳・功績をたたえる言葉、残されたものは名残惜しいが頑張っていくというメッセージを入れることです。「経験を生かして頑張ってほしい」という言葉よりも、「今後の活躍をお祈りします」程度で締めた方が、部下である自分から上司への贈る言葉としては丁寧でしょう。

例文(部下あて)

部下あてに経験を生かすという言葉を使う場面は、送別会が多いです。部下が転職するために送別会を開き、その場で「部下に贈る言葉」を話します。この贈る言葉に関しては、直属の上司であるか新人研修の担当者であったなど、その人と関わりがあった人が話すことがほとんどです。そのため、挨拶文プラス部下の仕事中のエピソード、転職先でも頑張ってほしいという応援メッセージを添えるのがいいでしょう。

例文「○くん、○年間お疲れさまでした。そして、転職おめでとうございます。入社したばかりの頃は、まだ頼りなくこれから大丈夫かと思っていましたが、1つ1つの仕事を丁寧にこなし、あっという間に部署の戦力となってくれました。これまでの経験を生かし、転職後のご活躍を祈っています。お身体に気を付けて頑張ってください。私たちも○社で○くんに負けないようにがんばります。」

転職する部下へ向けたメッセージの場合は、特に丁寧な言い回しにする必要はありません。自分が上司である目上の立場からのメッセージだからです。しかし、あまりフランクすぎる言い回しは、送別会には他の上司や同僚などもいますので、やめておきましょう。「~ました」「~です」という一般的な丁寧語にしておけば大丈夫です。内容は「これまでの勤務を労わる言葉」「本人の仕事に対する姿勢」「新人の頃のエピソード」などを交えるといいでしょう。「新人の頃のエピソード」については、第一印象でもいいです。「体格がいい子が入ってきたと思った」「話してみるととても明るく楽しかった」など、自分はこう思っていたという話をしてみましょう。「料理が下手で印象と違うことがあった」など、ちょっとおもしろい話をウケ狙いでしても大丈夫です。やりすぎると相手に失礼なので、あくまでもちょっとウケを狙う程度にしてください。「上司である自分も負けないように頑張る」「転職先でも頑張ってほしい」「身体に気を付けてほしい」と部下を思う気持ちを伝えて、温かく送り出す言葉で締めにすると、部下の心に響くような挨拶になります。「うちの会社の方が歴史も長く、業績もいいのになぜやめてしまうのか」「新しい会社もすぐやめるだろう」などのマイナスのイメージを持つ言葉はマナー違反です。送別会に出席している他の上司や同僚、部下の心証にも影響し、場の雰囲気も悪くなってしまうので、あくまでも「退職後も応援している」というプラスのメッセージにしておきましょう。

転職ではなく退職する場合でも、同じような言い回しで大丈夫です。退職する理由にもよりますが、「しばらくゆっくり休んで」「お身体に気を付けて」など、健康面に配慮した言葉をプラスしてあげましょう。

例文(同僚あて)

同僚あての場合も、部下あてと同じような内容で大丈夫です。

例文「○くん、転職おめでとうございます。○くんとは○年前に入社して以来、仕事でもプライベートでもお世話になりました。○くんはとても頼りがいがあり、仕事でも何度も助けてもらいました。本当にありがとうございました。新生活が落ち着いたら連絡をください。仕事での関係はここまでですが、今度はプライベートで飲みにいきましょう。これまでの経験を生かし、○社でのご活躍を祈っております。お身体に気を付けてください。」

同僚あての場合は、尊敬語や謙遜語を入れる必要はありませんが、丁寧な「~でした」「~ます」という言い回しにしましょう。内容については「一緒に仕事を頑張ってきた」「○○な場面ではとても頼りになった」という、同僚ならではのエピソードを冒頭に入れるのが基本です。仕事以外でも相談に乗ってもらうことや食事に行くこともあったでしょうから、「プライベートでも仲良くしてもらえた」という同僚だからこそできる思い出話を入れましょう。最後は、今後の活躍を祈る文章で締めます。##

まとめ

「経験を生かす」という言葉自体は敬語ではありませんが、前後につける言葉を丁寧な言い回しにすることで、上司や取引先などの目上の方にも使える言葉になります。主に、転職時や新卒採用時の面接や履歴書で使うことが多いですが、上司や部下・同僚など、職場の人が転職や退職する場合にもよく使う言葉なので、覚えておきましょう。ここで紹介した例文を活用すれば、相手や自分の立場・状況に合わせて使うことができます。参考にしてください。

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