敬語の使い方

「お名前を頂戴できますか」は正しい敬語か?(和文・英文例)

パンダ

お仕事だいすきパンダだよ。 転職はしない方がいいことのほうが多いから、慎重にね

敬語をうまく使えないので、どうすればいいの?
パンダ

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前置きはこのくらいにして、本題に入りましょう。

メールや電話にてアポイントを取る際や逆に取られる場合、「名前」を伺う機会は沢山あります。その際、相手側の担当者の名前を聞く必要がありますが、その聞き方により、相手側に失礼な感情を抱かせる可能性もあります。

名前を尋ねる際はかしこまったシーンが多いですが、実は正しい日本語で聞くことができておらず、間違った言葉遣いをしているパターンも多くあります。

日本語の表現では、同じような言葉なのに実際は異なるという場合も多くありますので、正しい日本語を覚えて間違えないよう気を付けましょう。

名前を聞くという行為はビジネスシーンにおいて一番最初の重要な会話の始まりであり、基本的に避けては通れない道でもあります。名前を聞かずにビジネスの会話をするlことはほぼ無いと言っても過言ではありませんので、その名前を聞く際もきちんとした正しい言葉で確認するようにしましょう。

「お名前を頂戴できますか」は正しい敬語?

結論から申し上げますと、「お名前を頂戴できますか」は正しい日本語ではありません。しかし、なぜかこの言葉が普通に使われていることも現状です。

それぞれの文字を紐解くと、「お名前」の部分はその言葉通り、丁寧語である「お」に名前を付けた言葉となり、丁寧な態度を取る必要がある相手の「名前」を指すこととなります。基本的に、ビジネスシーンにおいて相手側を丁寧に接することが大前提なため、「お名前」の表現自体は間違ってはいません。なお、「お名前」ではなく「名前」でも問題はありませんが、「名前」だけの表現は目上の方が自分の会社の部下の名前を聞くように、「上の方が下の人の名前を知る」際ぐらいしか表現しません。

そして、「頂戴できますか」には、「頂戴」という単語と「できますか」という尊敬語が合わさった言葉です。この「頂戴」には「(物を)ください」と同じ意味となり、これは「現実にある物」を欲している際に使用する言葉です。例えば「お金を頂戴」や「ごはんを頂戴」など、目に見えて、実際に自分の物にできる「物」を指しています。

つまり、「お名前を頂戴できますか」という言葉は、「あなたの名前を私の物にしたいのでください」という意味となります。そもそも他人の「名前」は貰うことができない「モノ」ですので、この表現は相手に対して大変失礼な言葉遣いと言えます。そのため、この表現は相手に対して失礼な態度に当てはまるため、使い方としては間違った表現方法になるというわけです。

では、なぜこのような言葉が生まれたのか、その歴史はそこまで古くありません。

もともと「頂戴」には「ください」というニュアンスが含まれますが、「お菓子を頂戴=お菓子をください」や「名刺を頂戴できますでしょうか=名刺をくださいますか」などの「実際にある物」に対して使われる言葉です。

そして、「勉強を教えてください」や「場所を教えてください」のように、「何かを教わる」際にも「ください」という言葉を使います。

この2つのことから、「〇〇を教えて『ください』」と「頂戴」を同じニュアンスとして認識してしまい、実物の物ではもらうことが不可能な「名前」に対しても、「お名前を頂戴できますか」という表現で、「頂戴」を付けるようになってしまったのです。

本来、名前は「貰う物」ではなく「聞くもの」です。そのため、「お名前を教えてください」が正しい言葉であり、「お名前を頂戴できますか」は間違った言葉となります。

日本語には、同じ読み方なのに違う意味に変換される言葉が多く存在します。今回の「頂戴」もその一つであり、間違った認識で覚えている人も沢山いらっしゃいますので、ここで改めて本当の言葉の意味を理解しておきましょう。

なお、名前を聞く際、取引先やお客様の名前を聞く際は謙譲語を使うことが基本ルールとなっています。そのため、相手の名前を確認したい場合は「教えていただけますでしょうか」「お伺いしてもよろしいでしょうか」「お聞きしてもよろしいでしょうか」といった表現を使用してください。

例文

相手からお名前をうかがうシーンは、取引先の人やお客様から電話が来た際や、アポイントを取っており直接来社された際によくあります。

ここで間違って「頂戴」を使ってしまうと失礼に値することになりますので、正しい名前の聞き方を学んでください。

「恐れ入りますが、お名前をうかがってよろしいでしょうか」
「差し支えければ、お客様のお名前をお聞きしてもよろしいでしょうか」

基本的に名前を聞く際は、「恐れ入ります」のように丁寧語を交えたり、「差し支えなければ」のようなクッション言葉を用いることがほとんどです。

他の表現方法として、「お名前を教えていただけますか」のように、「教えて+〇〇」といった表現をします。この「〇〇」には丁寧語や謙遜語の表現を行う必要があります。

名前を聞くという行為は相手に失礼がないようにすることが絶対の条件でもあります。ビジネス社会において、名前の聞き方一つでその会社の教育度などがわかってしまいます。そのため、「名前」を聞くという行為だけとは言え、絶対に間違った敬語を使わないようにしましょう。

名前を聞く際の表現方法
・お名前をおうかがいしてもよろしいでしょうか。
・お名前を教えていただいてもよろしいでしょうか。
・お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか。
・お名前をお教えいただけますでしょうか。
・お名前を教えてくださいますでしょうか。

クッション言葉を取り入れた名前の聞き方
クッション言葉を使う場合は、それぞれ必要なシーンが存在します。名前を聞く場合は電話対応や直接のアポイントの際のシーンが多いですが、それぞれの状況下において適切なクッション言葉を挟む必要があります。

【お客様や取引先から電話が掛かってきシーン】
・お手数ではございますが、お客様のお名前をお教えいただけますでしょうか。
・恐れ入りますが、先にお名前をお聞きしてもよろしいでしょうか。
・差し支えなければ、お名前をおうかがいしてよろしいでしょうか。
・最後に確認ではございますが、お客様のお名前をお教えください。
・確認いたしますので、ご担当者様のお名前をお教えいただけますか。
・担当部署に繋ぎますので、(只今電話を掛けている)担当者様のお名前をお教えいただけますでしょうか。
・お客様の情報確認をいたしますので、お名前からお教えいただけますでしょうか。

【取引先が来社した際のシーン】
・(担当者)〇〇ですね。かしこまりました。お呼びいたしますので、先方のお名前をおうかがいしてもよろしいでしょうか。

【クレームの電話が掛かってきたシーン】
・大変申し訳ございません。大至急確認いたしますので、先にお名前をおうかがいしてもよろしいでしょうか。
・大変失礼いたしました。ただいま状況の確認をさせていただきますので、情報確認のためにお客様のお名前をお教えいただけますでしょうか。

【商品やアポイントの予約電話のシーン】
・ご予約のお手続きを行いますので、お客様の個人情報の登録をさせていただきます。まずはお名前と電話番号からお願いします。

この際のお客様情報の登録をする際は、名前以外にも電話番号や住所など、お客様や取引先会社の情報を聞く必要があります。相手側もその事を重々承知している状態となりますため、「教えてください」ではなく、「お願いします」だけでも十分に伝わります。なお、この「お願いします」は、相手が個人情報を伝えることが必要であることを十分に理解していないと使えない言葉です。普段使い慣れている言葉を使いがちですが、電話対応などをする際に、何故個人情報を伝えないといけないか理解していない人に対して「お願いします」を使うのは失礼に当たる場合も考えられますので、注意して使用してください。

また、ビジネスシーンにおいて外国の方とお仕事をする場合もあります。その際も名前をうかがう必要がありますが、言い方次第では失礼に当たりますので、正しい言葉をチョイスしましょう。

「Who are you?」
この言葉はきつめの言葉であり、不審者や怪しい人に対して向ける言葉です。一番簡単な中学英語のため、使てしまいたく可能性が高いですが、基本使用しないようにしましょう。

ビジネスシーンにおいて名前をうかがう場合、以下の言葉を使用します。

「Could I have your name?(お名前をおうかがいできますか?)」
「Could you tell me your name?(お名前を教えてもらってもよいですか?」
「May I ask your name?(お名前をいただいてもよろしいですか?)」

上から順番に丁寧さが高くなり、最後の文法は相手の立場を尊重する名前を尋ね方となります。基本的には「Could you tell me your name?」か「May I ask your name?」で問題ありませんので、最低限覚えておきましょう。

例文(上司あて)

会社に所属している場合、自分が知らない人からでもメールや電話がくる場合もあります。目上の方や上司から連絡が来る場合もあり、誰から連絡が来たかをメモに取っておく必要もあります。

その際、名前を知らない上司から自分の上司へ取次の連絡も来る可能性もあります。名前の知らない上司に関しては、名前を知らなくても問題はありません。しかし、誰から連絡が来たかをメモするために、名前を聞かないといけない場面も出てくる場合もあります。ここで間違って「頂戴」を使ってしまうと部署全体の教育の問題を指摘されてしまう恐れもありますので、名前を聞く際には注意してください。

以下は、よく部署も知らない上司から取次の連絡が来た際の会話例です。

「〇〇部 △△です。□□は在席していますか。」
「少々お待ちください。…申し訳ありません。あいにく□□は現在、席を外しております。よろしければ戻り次第連絡するように手配いたしますが、いかがいたしましょうか。」
「では、折り返しをお願いします。」
「かしこまりました。申し訳ありませんが、念のため、再度部署とお名前、そして要件をお伺いしてもよろしいでしょうか。」
「〇〇部 △△です。××のことで連絡した旨を伝えてください。」
「〇〇部の△△様ですね。□□が戻り次第、××の件で折り返しを希望する旨をお伝えいたします。」

別の部署から連絡が来た場合、最初に部署名と名前を言われるパターンが多いですが、最初からメモが取れなかったり、取れたとしても間違っている可能性もあります。その際は、こちらからどのようなアクションをしたらいいのかを提案あるいは確認をし、その後、再確認のために部署名と名前、要件を同時に聞き出し、メモを取ります。

自分より役職が上の方から電話や言伝が来ることは稀かと思いますが、絶対に来ないことはありませんので、できる限り対応方法はきちんと覚えておきましょう。

例文(部下あて)

基本的に、上司が部下に対して名前を聞く機会は少ないですが、稀に別部署の上司にアポイントを取らないといけない可能性があります。その際は、普通に名前と要件を聞く作業になりますので、難しく考える必要は特にありません。

「人事部 △△です。□□は在席でしょうか。」
「確認します。…現在、□□は会議に参加しているため、不在です。ご用は何でしょうか。」
「××の件で後ほど人事部に来てもらうことは可能か、確認した所存です。」
「××の件ですね。わかりました。伝えておきます。どなたに声をかければよいか、指定はありますか。」
「では、●●に声を掛けるようにお伝えできますでしょうか。」
「わかりました。伝えておきます。」

基本的に部下に伝言する際、相手の名前の聞き方はかなり自由度があります。相手側も上席の人が電話をとることを前提に連絡をしていることがほとんどのため、名乗りの際も、かけた側から伝えることがほとんどです。仮に対象の方の名前が聞き取りづらい場合は、再度、名前を聞く程度で問題ありません。

例文(同僚あて)

電話対応の際、自分の会社の同僚から電話が掛かり、その同僚の名前を聞く機会はほとんどありません。もしあったとしても、そこまでかしこまる必要もなく、一般的なビジネス会話形式で名前を聞く程度で問題ありません。そのため、上記の例文のような一般的なビジネス会話だけで問題ありません。

まとめ

電話相手から名前を聞く際、間違った敬語である「お名前を頂戴してもよろしいでしょうか」という表現は止めましょう。「頂戴」は「物をください」という表現となり、貰うことができない「名前」のように、実際に手にすることができない「モノ」に対しては使用することはできません。そのため、名前を聞く際は、「お伺いしてもよろしいでしょうか」などの情報を聞く表現で名前を聞くようにしましょう。

また、シーンによってクッション言葉も異なる場合があります。適切なクッション言葉を使い、相手に不快感を与えないよう言葉のチョイスは気を付けましょう。

ビジネスにおいて、名前を聞くことは絶対に外せないシーンの一つです。しかも会話の最初である自己紹介も兼ねるため、相手に失礼のないように対応する必要もあります。その最初の聞き方により、今後の会話をスムーズに運べるかが決まるといっても過言ではありません。「頂戴」のような間違った言葉を使わず、正しい言葉で対応するように心がけてください。

-敬語の使い方

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